2010年11月9日火曜日

駅前通りの喫茶店 (世代間伝播)

駅から1分ほど歩くと広い喫茶店があるので、入って道路側の席で待って下さいと言われました。 いつもなら喫茶店で人と待ち合わせれば、漫画を読みながら時間をやり過ごすのですが、さすがにこの日はそんな気にはなれませんでした。 早く到着した分がそのまま待ち時間になった訳で、ただ窓の外を眺めながらU.S.さんがやってくるのを首を長くして待ちました。
この喫茶店は大きな窓を使用しているのでとても明るい店でした。 出入口の正反対、店の奥にレジがあり、壁を背にした照明は奥に行くに従って暗くなっているために大きな店内は実際以上に奥行きを感じさせます。 約束の時間よりちょっと遅れてU.S.さんがやってきました。 席について辺りを見回してから奥の席に移ろうと言いました。 地下鉄とは言え一応駅前通りに面した店ですから、道路に面した席はちょっと落ち着かないなと私も思っていた所でした。 周りの席に人がいなくなったので多少は気持ちを落ち着けることができました。
「本当は自宅の方が落ち着いて話せるのだけれど、まだここに引っ越してきたばかりで部屋の片付けもろくにできていないので、申し訳ないけれどここで我慢して下さいね。」
とU.S.さんが話しを切り出しました。
「私の方こそ、予定がころころ変わって済みませんでした。 今日はたまたま仕事が早く終わったので会う事ができましたけれど、昨日はまさか今日こうして会えるとは思ってもいませんでした。 残念だけどセミナー受講の後になるなと思ってましたから。」
「あら、私は最初から今日会えると思っていましたよ。」
K.A.先生もY.S.先生もそうでしたが、何かが「見えている」人にとっては起きる事が「必然」なのでしょう、物事をさらっと受け入れます。 彼女の話し方に私がお世話になった2人の先生と共通のものを無意識に見い出したから、訳も分からず近付いて会って貰う約束を取り付けたのかも知れません。

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