妹との仲が悪くなり、口を利かなくなったのは妹が高校生になり、私が働き出した頃で、母が私に対してヒステリックな干渉をするようになった時期とほぼ一致しています。 高校の受験勉強の事で一度、妹と激しい喧嘩をした事があり、それがきっかけになったようにも思います。
妹の学習理解度は、それは酷いものでした。 特に数学に関しては小学校3~4年レベルの問題すら満足に解けないのです。 グラフの問題が分からないというのでノートにグラフを描かせた時、余りにもデタラメなので事態の深刻さに気が付きました。 グラフの原点が「0」で、横軸の一番右が「10」であれば、「5」は当然「0」と「10」の中間地点なはずですが、そこに「5」を書き込めずに、「3」でも「8」でも、自分の思いつた数字を入れてしまうのです。 逆に「5」の位置がどこかと尋ねても、原点から「3分の1」の辺りだったり、「7」の直ぐそばだったりします。 びっくりして数字を打っていない物差しを読ませましたが、正解率は5割強といったところです。 「等間隔」 「目盛り」 「位取り」等の概念への理解が非常に曖昧で、「多分こんな感じ」で答えているのです。 ですから、指定通りの図形を描く事は「不可能」に近い状態でした。 国語でも穴埋め問題で助詞を入れさせると、「て、に、を、は」の使い方ですら満足な点を取れないのです。 全国模試での偏差値は確か30~35程度でしたから、公立高校受験は無理で、私立でも合格する可能性があるのは2~3校しかありませんでした。
当時の都立高校受験では、3年の2学期の内申書の成績が50%の比率を占め、残りの50%が入試試験でしたが、丁度2学期の中間試験の時に私が入院してしまい、期末試験の成績はかなり良かったにも拘わらず、平均すると散々な評価であったために私立高校しか受験できませんでした。 もし妹も私立高校に進学したら、学費がかなり高額になってしまい家計が火の車になってしまうので少し勉強を見てくれと両親に頼まれて面倒を見始めたのですが、見れば見るほど基本からやり直す必要性を感じました。 それはそうです。 小学校3~4年レベルの内容すら曖昧なので、中学生の問題になると「質問の意味」すら分からないのです。 当てずっぽうに答えている「択一問題」だけが得点源という余りにもどうしようもない学力に困り果て、取り敢えず小学3年生の問題集を買ってきて、一から復習する事にしました。 何を教えるにしても結局はこの辺りまで立ち戻ってやり直していたので、基本から固め直さないと結局は遠回りになってしまうと判断したのです。 時間的余裕もあまりないとは言え、確実なのはかけ算九九までという小学校低年の学力では高校受験などとてもおぼつきません。
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