2010年11月4日木曜日

上滑り (世代間伝播)

妹の旦那はとても愛想の良い人ですが、私にはただ「調子がいい」だけで「信念」や「努力」といったものとは無縁の「根無し草」にしか感じられなかったてので、社交辞令の挨拶以上の会話をした事はありませんでした。 何度か旦那の家族と食事を一緒にしようと誘われた事もありましたが、毎回仕事の手が離せない忙しいときに、前もって誘われた訳ではなく、当日たまたま実家に顔を出したから「ついで」に声をかけられただけだったので「遠慮」していました。 そんな私の態度も仲の悪さを加速させた一因かも知れません。 とにかく私は妹の「家族」とも付き合いがないくらいに仲が悪いのです。
ですが考えてみれば、あれほど「嫌だな」と感じた祖母でもさほど苦労をせずにY.S.先生からOKを貰えたのですから、「産むよりも案ずるが易し」かも知れません。 とにかく今は一つ一つ虱潰しに原因を探って行くしかないのです。 自分にそう言い聞かせながら妹に取りかかりました。 便箋に書き殴った文字は、母に対してゴミ出しをした時と同様に文句から始まりました。 予想通り、ゴミが大量に出てきます。 それは母の時と同等か、それ以上でした。 ただ、母との違いは、母に対しては恨む原因になるような記憶がなかったのに対して、妹に対してはいくらでも文句を書く事ができる事です。 それは、母のように激しい恨みではなく、口喧嘩の台詞を便箋に書き付けているとような「上滑り」の感が否めません。 不思議な事に、この「上滑り」がとても「苦痛」に感じるのです。 母のように核心に近づくから苦しいのではなくて、ずれているから苦しいのです。 「何かが違う」そう感じながらも妹に対するゴミだけは出てきますから、作業をそのまま続けました。

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