2011年3月5日土曜日

いつまでも腐っているな! (トラウマ)

 実は、K.O.ちゃんの事をブログを書いているうちに気が付いたのですが、私はかなりこの出来事にこだわっていたようです。 振られた事以上に、自分が好きな女性に嫌われるような「非常識」な振る舞いをした事に対する「後悔」の念が強いようで、この時を振り返って書く事を拒否する自分がいるのです。 こういった過去の「こだわり」を1つ1つ虱潰しに見つけ出し、敢えてブログに書き綴りながら葬り去る事が、このブログを書いている大きな目的の1つなのですから、それはそれで嬉しい事ではあります。 ですが、内面の抵抗が非常に強く、いくらパソコンに向かっても、他の事ばかり思い出したり考えてしまい、入力作業に集中できないのです。 仕方なく「タイの日常生活」も同時進行させて、自分をなだめすかしながら書いていますが、 ここまで強い「こだわり」を持っていた事は自分でも驚きです。 多分、探せばこのような自分で気付かない「こだわり」「わだかまり」「執着」などはまだまだあるはずです。 そんな事の1つ1つが、私の心に強い制限をかけていた事を改めて認識しました。

 さて、「非常識」と言われた落ち込んでいた私ですが、もし他人が同じような行動をとっていれば、その人の事を「非常識」だと感じたはずです。 他人を振りを見れば気付いても自分の事だと気付かず、常に冷静に自分を見詰められない事、キャパシティーが小さい事、それらはS.S.に片思いをしていた時、ずっと感じていた事でした。 仕事の面では何とか成長して、自分に自信も付き始めたにも拘わらず、人間的には殆ど成長出来ていなかった事を象徴した出来事と感じたのです。 そして恐らく、やっと得た「自信」を再び失いたくない、という思いが、無意識のうちにこの時の事を「見てみない振り」してしまったのかも知れません。 私はそれだけ、精神的に脆い面があったのです。

 落ち込んだ日々を送っていたある日、足の親指の肉と爪の境が化膿して、歩くと痛みを感じるようになりました。 それを見てK.A.先生は、
「言わんこっちゃない! いつまでも腐っているから、身体も腐ってきたじゃないか! いつまでもうじうじしてるな! いいか、斜向かいのビルの植え込みにツワブキが植わっているだろう。 あの葉っぱを何枚か貰って、よく洗って来い。」
何の為か分かりませんが、取り合えず言われた通り葉っぱを摘んできました。 1枚手に取るとライターで炙り、しんなりすると、患部に貼りつけました。 何でも化膿止めに効果のある方法だそうです。 K.A.先生はJA研究所のを立ち上げた頃、「野草の会」を主催し、山に入って野草やキノコを採って、皆で山菜料理を食べながら、薬草になるもの、毒になるもの、幻覚性のあるものの違いを実物を使って教えていた事があるそうで、こういった事には非常に詳しい人でした。 実際、この時の化膿はこの方法で簡単に治まりました。


 それから数日後、K.A.先生はトレーニングに来ていた女性に私の事を説明していました。 最初は馬鹿でどうしようもなく、親父の仕事を馬鹿にしていたけれど、いざ真面目にやってみると馬鹿にしていた親父のやることすら出来なかった。 何をどうやって学んでいいのか分からないから、うちに通いながら1つ1つ指導しているうちに1つ1つ技術を身に付け出して、訓練校の卒業制作では全国一の賞を取り、腕のいい職人に見込まれて仕事を任されるだけになり、これから人の使い方を覚えようとしている所だ。 やり方では未だ伸びてゆく。 ただ、どうも女に弱くて、女の事で舞い上がったり、落ち込んだりと浮沈が激しいから、扱い方次第で良くも悪くもなる。 そんな話でした。 これまでもたまに、そんな事を面白可笑しく人に説明することがありましたし、トレーニングの成果の実例として使われるのであれば、ちょっとは誇らしい気持ちにもなります。 でもこの時、そんな事はどうでも良く、ただ「K.O.ちゃんにもう1度会いたいな」とぼんやり考えていました。

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 K.O.ちゃん  「抜き足 差し足 忍び足 1」 「一皮も二皮も剥けました」 「この胸の苦しみ
            「きっかけ」 「待ち伏せ」 「シースルー」 「非常識
 ツワブキ (Wikipedia)

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