2011年2月26日土曜日

待ち伏せ (トラウマ)

 1週間毎日会えたにも拘わらず、距離を縮められなかった私にK.A.先生は呆れ果てていました。 自分でも情けないなとは思いますが、相手の話す事に答えるだけで精一杯で、それ以上の事は何をどうしたらよいのか全く分からなくなってしまうのですからどうしようもありません。 「インポテンツ」に悩まされた時も、1度焦ると焦りが焦りを生み、自分で自分をコントロールできなくなっていましたが、構造的には同じようなものだと思います。 折角「インポテンツ」を克服出来たし、仕事に関しても徐々に成長してきたのに、「女性コンプレックス」は以前のまま何も変わっていなかったのです。 K.O.ちゃんと1週間連続して会う事が出来た後、又以前のように会えなくなると、逢っても何も話せない癖に逢いたくて仕方なくなりましたが、彼女のアパートには電話がないそうなので連絡の取りようもありませんでした。 私はトレーナーに頼み込んでこっそり住所を教えて貰い、日曜日に仕事が終わると地図を頼りにアパートを探しに行きました。 表札や住所表示が余りない、閑静な住宅街の中にそれらしいアパートが数軒ありましたが、全部「留守」のようだったので、最も可能性の高そうなアパートの前で車を停めて、K.O.ちゃんの帰りを待ちました。 ですが彼女が口にしていた終バスの時間が近づいても戻ってくる気配はありません。 アパートが違うか、友人の家に泊まっているのかもしれないなから、今日は諦めて帰ろうと思っているうちに、うとうとししてきて眠ってしまいました。
ハッとして目が覚めたのは外階段を上る音が聞こえたからです。 音のする方に目を向けると、K.O.ちゃんが外階段を登っている所でした。 クラクションを鳴らしても関係ないと思ったのか、そのまま登り続けて2階に到着してしまいました。 もう一度クラクションを鳴らしながら車の窓を開けて顔を出すと、やっと気付いてくれたようで、こちらを見て驚いた顔をしています。 私が車から出ると、彼女も階段を降りてきたので、近所のファミレスでお茶でもしようと誘いました。
何度か遊びに来ている友達でも道に迷う事がある位変化のない町並みなので、住所だけで辿り着いた事にとても驚いていました。 私だって散々あちこちとグルグル回って、やっとそれらしいアパートを見つけただけで、逢いたくなければとっくに諦めて帰っています。
逢いたくて仕方がないからやって来てた、なんとかファミレスに誘えたのに、そこでまた何を話していいのか分からなくなり、今回も相変わらずの聞き役です。 来る迄に、話のネタを考えてはいたのですが、大部分は頭から飛んでいますし、いくつか覚えているものでもどう切り出すかのタイミングが掴めないのです。


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