2010年10月19日火曜日

M.I.さんの再受講 (世代間伝播)

「やっぱり、まだ何かあるんだろうね。」 さっきからじっと耳を凝らして話を聞いていたY.S.先生の声がしました。
「それって、やっぱりお父さんの事ですか?」
「お父さんの事かも知れない。 でも、他の事かも知れない。 今は何とも言えないよ。 でも、『真我』をもっと追求しろって事だろうね。」
「やっぱり私、もう一度セミナー受けてみるわ。」
「それがいいよ。 前回よりも大きな収穫があるかも知れないよ。」
「え、あの時よりもですか。」
「もちろん、何があるかは受けてみなくちゃ分からないけれどね。」
Y.S.先生はM.I.さんとそんな会話をした後、私とK.N.さんに向かって、
「君たち2人とも、人よりも辛い経験をしているからだろうね、他の人には見えないものが見えるみたいだよ。 M.I.さんが今おかしい事は、多分普通の人が見ても分からないと思うよ。」 
と仰りました。 私は一瞬戸惑いました。 私が思わず見とれてしまったM.I.さんのあの輝きが、他の人達には見えないのだとこの時初めて気付いたのです。 ひょっとしたら誰かに、「何だあいつ、さっきからじろじろとM.I.さんのこと眺めやがって。」なんて思われていたかも知れません。
「そうなんですよ、誰に話しても分かってくれなかったんですよ。 仕方なく主人に相談すると、『Y.G.塾に行ってこい』ってそれだけ言われて。 その時は話もろくに聞いてくれなくて、ちょっと不満だったんだけど、本当は私の事をよく分かっていたのね。 だって今、手が離せないほど仕事が忙しいから、本当はこうして出て来られる状態じゃないんだもの。」 M.I.さんが話を続けます。
「君の旦那さんは本当に素晴らしい人だよね。 彼は君の状態をちゃんと分かっていたはずだよ。 君にとって一番大事な事は何か知っているからこそ、仕事を後回しにしてでもうちに来させたんだよ。」
無料セミナーなどでM.I.さんはよく体験談を発表していますが、それに対するY.S.先生のコメントは必ずと言っていいほど旦那さんの事にも触れました。 彼女のように父親との関係にトラウマを抱えた女性は、男性と良好な人間関係を築けず、結婚しても夫婦関係が悪い事が殆どなのに、例外中の例外とも言えるほど仲がよい夫婦でした。 旦那さんがM.I.さんの抱える問題をよく理解し、広い心で包み込むように対応しているので問題にまで発展しないのだそうです。 M.I.さんは電話で旦那に受講を決意した事を告げると、「そうだよ、そうしな。」と簡単な返事だったそうですが、再受講させるためにY.G.塾に行かせた事がやっと分かったと、その思いやりに対する感謝の気持ちを旦那さんに一生懸命伝えていました。 M.I.さんの様子が最近おかしいので、あれこれと原因を考えたり、何とかしようと右往左往して無駄に時間を浪費するよりもY塾で問題を解決させた方がずっと良いと考えたのでしょう。
「私も受講を続けて『真我』を開いてゆけば、こんな風に深い思いやりを持てるようになるのかな・・・。」
端でそんな遣り取りを眺めながら、ぼんやりとそんな事を考えました。

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