2011年4月7日木曜日

ゴム栽培 1 (タイの日常生活)

タイは世界でも有数のゴム生産国なのだそうです。 特に南部で盛んだそうですが、東部も結構盛んです。 最近は北部でも栽培が盛んになっているそうです。
数年前、知人が北部のラムパーンに広大な土地を購入し、大規模なゴム園を開くから手伝わないかと言ってた事が有りました。 北部では気候が合わないだろうと思っていたのですが、最近は北部でもゴム栽培がかなり盛んなようです。


よく育つかどうかは別にして、植えればどこでも育つみたいで、バレンタインデーのプレゼントに蚕をくれたW.T.さんの兄が、実家の近くに購入した土地 に、ゴムノキを植え始めたそうです。 「一緒に投資しないか?」と誘われていますが、こういう身内の「共同投資」は注意が必要です。やんわりと、当たり障りなく「かわす」事が出来ると、「タイに慣れてきた」証拠です。 それ以前に、私には投資するほどの金銭的余裕がありませんから、誰も期待して話しかけては来ませんけれど・・・。



私達が知っている観葉植物のゴムノキは主に「インドゴムノキ」でクワ科イチジク属ですが、この樹は「パラゴムノキ」でトウダイグサ科パラゴムノキ属とは全く別物なのだそうです。 要は「ゴム」が採れる樹なら「ゴムノキ」でいいみたいです。



このパラゴムノキはどうも風に弱いらしく、常に風が吹いている地域では、全ての樹が同じ方向に若干傾いているので、じっとゴムノキを見ていると、平衡感覚を失います。




プランテーション作物の代表ですから、「きつい労働」というイメージがありますが、知人の話では「楽な割に金になる」有り難い作物だそうです。 ただ、「きついのではなくて『危険』な仕事だ」と言ってました。 ゴムノキの樹液に毒性でもあるのかと思ったら、夜中に林の中を歩き回るので、蛇に咬まれる事がとても多いのだそうです。 特に南部は蛇が多いので、被害に遭う人も多いそうです。




蛇に注意しながら夜明け前に白い樹液を集めないと乾燥してしまい、それを混ぜてしまうと売値が下がってしまうそうです。


樹にカッターで丁度半周分傷を付けます。 残りの半周は枝や葉に養分を回す為で、全周に傷を付けると木が枯れてしまいます。
傷を付けた箇所には薬を塗りつけると樹皮が出来るのが早いそうです。 写真のレンガ色の部分が薬を塗った箇所です。



夜明け前に起きてここに来ればもうすこし現地の息遣いが伝わる写真が撮れるのかもしれませんが、そこまでする気にもなれず、日中に撮影しました。 ゴム園にはもう誰もいません。




この樹液に薬品を混ぜてゲル状にして、道具を使って薄いシート状にします。 2本の円柱を固定してくるくる回す単純な道具です。 この円柱の表面が多少波打っているタイプのものなら「のしイカ」が作れます。 もっと大きな波がついて、動力を使ったものならサトウキビを絞る機械です。



この薄いゴムシートを干したものをゴム会社が買い取ってくれるのだそうです。



横着しないでもう少し先まで歩いてゆけば、薄いゴムシートを干している農家なのですが、面倒臭くなってしまいました。 ブロガーとしては未だ半人前です。 もし機会があれば、今度はその農家にお邪魔してみようと思います。


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