2010年12月13日月曜日

トランス性運動 (トラウマ)

私はこの「トランス状態」に入り、「トランス性運動」ができるようになりたかったのですが、全くできませんでした。 K.A.先生によれば私は「頭が硬いために、深い『無意識状態』に入れていない。」のだそうです。 逆に言えばもしこのトランス性運動ができるようになっときには、私も深い「無意識」に入れるようになった証拠だと言えるはずです。 例に挙げたトレーニング以外にも数多くのトレーニングを毎日12時間も繰り返しましたが、2週間経ってもこの状態には至りませんでした。 そしてできない事を「頭が硬いからだ。」と言われ続ける腹立たしい日々が続きました。 ところが3週間も経つと、頭が「ボーッ」としてきて考える事が面倒臭くなり出し、次第に「どうでもいいや」と投げ遣りになり、様々な「こだわり」がなくなってきました。 K.A.先生はトレーニングの合間に様々な事を教えて下さいました。 一言も聞き逃すまいといつも聞き入ってたのですが、この頃になると上の空でボーッと窓の外を眺めてトレーナーに注意されるようになりました。 別に聞きたくない訳ではなく、気が付くと呆けるようになってしまったのです。 数日後にはトレーニング中、みんなが指導を受けているのにボヤーッと天井を眺めるようになり、注意されても声が右から左に抜けて行きました。 トレーナは私の手を引っ張って、他の人の邪魔にならない場所まで引きずってゆき、そこで寝かされました。 寝ているか起きているか分からない、まどろんだ時間がどれぐらい続いたでしょう、さっき私を引きずって寝かせたトレーナーが私をトランス状態へと誘導し始めました。 これまでも何回かされたのですが、顔の前に手をかざされたのは分かっても、それだけでした。 でもこの日は顔が左右に揺れたのです。 その揺れは次第に大きくなり、身体が「芋虫体操」のように横に転がり始めました。 「あ~、身体が転がっているな。」とは意識できましたし、周りの人がぶつかるのを避けるのが分かりましたが、自分自身の事なのに他人事のようにしか感じませんでした。 転がっているうちに手や足を大きく回し出し、動きが激しくなるのが分かりましたが、そんなことは「どうでもいい事」「関係ない事」に感じました。
どれくらい転げ回ったかよく分かりませんが、気が付くとトレーナーの手が私のお腹に当てられて、
「はい、息を吐いて下さい。」
と言う声が聞こえました。 その声に合わせてお腹がゆっくりと押され、息を吐くと動きも治まりました。 そしてそのままボーッとしていた頭の意識は更に遠のき、ぐっすりと寝込んでしまいました。 起こされた時には一晩たっぷりと寝たような目覚めでしたが、確か30分程度しか経っていなかったと記憶しています。 「トランス性運動」ができるようになった頃から、K.A.先生が私を散々「馬鹿」呼ばわりした訳が「理屈」ではなく「実感」として分かるような気がしてきました。 同時にこれまで受けたトレーニングは一つ一つ独立したものではなく、全てが深く有機的に関連付けられている、とても合理的な教え方をしている事が分かってきました。 このJA研究所で教えている事は「観念」的に捉えたら絶対に理解できない「無意識」の世界を具現化したものだったのです。

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