2010年9月21日火曜日

世代間伝播 (世代間伝播)

知人のY.K.さんがたまたま「世代間伝播」の問題に取り組んでいたからです。 当時、「幼児虐待」が話題に上がるようになってきましたが、肉体的「虐待」以外にも、言葉による「虐待」や性的「虐待」など様々な形があり、そのトラウマは親から子へ、子から孫へと代々続く性質のものであると聞かされていました。 親子の愛情を歪んだ形で受けながら育った子は、成長しても正常な愛情表現方法をしらず、「自分の子には同じ思いをさせまい。」と固く誓えば誓うほど、自分が自分の親から受けた愛情表現を自分の子供にもしてしまう、悲劇の連鎖です。 最近では幼児虐待をしてしまう母親が我が子への「虐待」を止められず、愛すれば愛するほど「虐待」がエスカレートしてしまう告白を目にする機会も増えましたし、この類のトラウマを負って成長した人達の問題を「アダルトチルドレン」と広く捉えて扱うようになってきました。 又、ネット上では「世代間連鎖」で検索をかけた方が数多くヒットするようでし、「世代間伝達」とも言われているようです。 ですがこの当時、Y.K.さんが必死に取り組んでいたにも関わらず、私には所詮他人事でしかありませんでした。 いくら彼女とその母親の間の確執を聞かされても、「実感」が伴わないので「同情」の域を出ることができなかったのです。 「先日、私から母を誘って喫茶店でゆっくり話ができるようになったのよ。」と嬉しそうに話すその声の裏には当人以外には決して分からない様々な辛い思いがあったはずですが、あくまでも私の勝手な想像でしかなかったのです。 その勝手な想像上の出来事が突然、現実となって私を責め立て始めたのです。

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