2010年10月29日金曜日

微笑んでいる「真っ黒い顔」 (世代間伝播)

肝腎の「真我開発」は遅々として進みませんでしたが、別に彼女に釣られて泣いていたからではありません。 それ以外の時間は今まで以上に自分に集中できていました。
最初は前回の続きから始めました。 そしてあれほど心の奥深くから憎んでいた母に対し、素直に「ごめんなさい」「ありがとう」と言えるようになりました。 ですが、さらに深いレベルから言えるようになるために、かなりの時間を割いて母親を対象に真我開発を続けました。 ぼんやりと曖昧ですが母が笑顔だったはずのシーンをいくつか思い出すことができました。 残念な事に顔は相変わらず真っ黒です。 が、私を産み育てる事によって、それまで辛い事ばかりだった母の人生で初めて「幸せ」を実感することができた母の喜びに触れる事ができたのです。 私と一緒に過ごす時間が母にとってはかけがえのない時間であり、私は愛されていた、私を愛する事によって母は幸せを感じていたという事が分かってきたのです。 そして私も母といる時間は幸せだったのです。 真っ黒ではっきりと見えない顔ですが、それは微笑んでいるように感じてきました。 そうです、あのときの母は、今にも泣き出しそうに悲しみを湛えた顔ではなく、幸せに満ちた笑顔だったはずなのです。
真我開発講座は別に、「ごめんなさい」「ありがとうございます」を言う事が目的ではありません。 Y.S.先生によれば人の心は3層構造で、第1層目が「顕在意識」、 2層目が俗に言う「潜在意識」、 そして第3層目が「真我」で、ここに至るまでの手段として、特に第2層目の「ゴミ」を掘り起こす為に「ごめんなさい」「ありがとうございます」を使っています。 「真我」を体験した事がない者にとって「両親の愛」が「真我」に最も近いのだそうで、この両親の愛を実感するために「ごめんなさい」と己の非や過ちを認め、「ありがとうございます」と感謝する事で真我へ近づいてゆくのだそうです。 確かに「ごめんなさい」「ありがとうございます」と素直に言えるようになるに従って、内に抱えていたドロドロとした「怨念」の類が減っているようです。 減ってきたからこそ母の気持ちが分かってきたのだと思います。

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