建設現場を一通り眺め終え、一息ついていると、派遣先会社の社員が数名やって来ました。木・金曜日で集計していた御布施金を納めに来たのです。
これだけならば、ありふれた光景かもしれませんが、今日はそれだけではなく、「バウォンスワン」と言われる儀式も執り行ないます。 ですが、「バウォンスワン」とは何かと尋ねられると、私もよく解りません。
18日(金)、仕事が終わった時には 10万バーツちょっとの寄付金が集まっていました。 |
私の知る限り、仏像を建てる場所は「人間」の都合で決めるものではないようです。 日本的に言えば「チャネリング」や「神降ろし」のように「神聖なるもの」との接触のなかで決められる事が多いようです。
そんな「神聖なるもの」や「テープ・デーワダー(感覚的には日本の "八百万の神" に近い)」に対する「御披露目式」と言えば分かりやすいでしょうか。 ただ、作り終えてから執り行う訳ではなく、作り始める時に執り行う訳でもなく、「建設中」に行われのが一般的なようです。
その後更に御布施する人がいて、 合計額は11万バーツ以上でした。 |
お寺側で行うのではなく、「私にさせて下さい」と、取り仕切る事を名乗り出る人がいれば、「バウォンスワン」は執り行われるようです。 この取り仕切る人を「チャオパープ」と呼びます。 今回のチャオパープは私の派遣先会社の有志で、私も名を連ねていました。 「連ねていました」というのも、チラシを配られて初めて、私も「チャオパープ」である事を知ったのです。
2011年1月21日(土)に蜜蝋で作ったスケールモデルに 彩色を施して納めに来たのは数日前の事だそうです。 |
「だって、この中で一番熱心に通っているじゃない。 それに否定しないでしょ?」
そうかも知れませんが、御布施を募るチラシに「発起人」の筆頭に名前を載せているのですから、一言断るべきじゃないでしょうか? タイに暮らしているとこんな事は日常茶飯事ですが・・・。
「バウォンスワン」が行われると知ると、人が集まってきます。 特に告知もしていなかったのですが、数十名の人がやって来て、御布施の総額は20万バーツ近かった記憶があります。
バウォンスワンが終わった後で撮影した「仏陀降魔象」 |
肝腎の「バウォンスワン」の写真がありません。 別に撮影を禁止している訳ではありません。 こういった「儀式」が執り行われている間、何故か私はいつも頭がボーッとして「放心状態」になったり、激しい目眩に襲われてしまい、自分が何をしているのかすら解らなくなってしまうのです。
この辺は私がブログを書く動機の一つでもあるので、後日、詳しい記事を書くつもりです。
タイの仏像は大抵このような表情をしています。 |
この「仏陀降魔象」の写真は、「バウォンスワン」が終わり、参加者も皆帰宅して、「小さなお寺」に静寂が戻った頃、私の意識もほぼ正常に戻ったので、境内を散歩しながら撮影したものです。
散らかっている建設現場。一番右の柱をよく見ると、 ビニールが巻き付けてあるのが解る。 |
その翌朝、現場がまだ作業を始める前、今度は作業エリアに入って写真を撮りました。 釘が刺さったままの木材や資材が散乱しています。 日本では絶対に見られない光景です。
写真で見ると複雑な工事に見えますが、現場を見ると 柱も梁に使う鉄筋も細くて、頼りなく感じます。 |
柱をよく見ると、ビニールが巻き付けてあります。 タイは気温が高いので、コンクリートが内部まで均一に固まらず、表面だけが急激に乾燥して割れてしまうのを防ぐ為です。 床を打設した際には麻袋を敷き詰めて定期的に水を撒いて表面の乾燥を防ぎます。
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