2010年12月21日火曜日

タンパク質 (トラウマ)

K.A.先生に惹かれ、「一歩でも近付きたい」「認められるようになりたい」という思いから、頂いたアドバイスには可能な限り従いました。 金を貯めながら年に1回はトレーニングを受けていました。 トレーニング料金は毎年のように値上げしてゆくのできついものがありましたが、職人は身体が資本です。 元々身体が丈夫でない私にとって、定期メインテナンスのようなものでした。 自宅でも可能な限りはトレーニングで覚えた事を行って、身体の手入れはしていましたが、JA研究所にいるときのように徹底してはできません。 いつも1ヶ月のトレーニングを受け終える頃には、別人になったように身体が楽になっていました。
JA研究所は月に一回、K.A.先生の講演会がありました。 重病の人、経営が上手くいかない人、ダメサラリーマン、視野の狭い学生、トレーニングを受けた事のある人、ない人と、いろいろな人が来ていました。 毎回出席していた私は一番前の席で一言も聞き漏らすまいと耳を傾けていました。 高校2年の時にアルバイトをした金で業務用ポータブルカセットレコーダーとマイクを購入していましたので、毎回テープに録音して時間の許す限り聞き続けました。 講演内容は多岐にわたっていましたが、「食事」はK.A.先生が最も重要視していた分野で、毎回多くの時間を割いていました。 最も特徴的だったのは「タンパク質」と「砂糖」に関してです。 
先ず、高タンパク食を勧めていました。 特に牛、馬、鯨といった大型獣のレアステーキ又は刺身を1回300g、週に1~2回食べる事を勧めていました。 タンパク質と言うと直ぐに「プロテインスコアー」を思い出しますが、K.A.先生はあまり重視していませんでした。 いつもそうですが、K.A.先生は自分で試して良いと思ったものしか勧めません。 そして最も効果があると勧めたのが牛、馬、鯨などでした。 生命の起源はアミノ酸の再合成であり、そのアミノ酸が集まりペプチドに、そのペプチドが集まってタンパク質になり、それは人間の身体の主要構成成分である。 又、人間の身体は約3ヶ月で殆ど入れ替わっているのだから、主要構成成分のタンパク質を毎日摂取する事が大事だと主張していました。 レアステーキを勧めているのは、焼いてしまうとタンパク質は変質してしまい、身体が必要な成分とは異なってしまうからだそうです。 ですから「生食」も勧めていました。 熱を加えないと消化吸収できないものや身体に害を及ぼすもの以外、 生で食べられるものはなるべく加工せずに生で食べなさいと。 レアステーキを300gも採ると体温、免疫力、行動力、性力なども上がると言われても、当時の私は何も感じませんでした。 トレーニングを受けている他の人は食べた後、「身体が熱くなった」と言っているので疑問に思いK.A.先生に尋ねると、私はそれだけタンパク質が不足している状態なのだそうです。 これだけの量をお店で食べていたら食費が嵩んで仕方がありませんから、安い肉屋を探してまとめ買いし、約300gに分け、冷凍庫に保存し、1つずつ解凍して食べていました。 そのため、実家の冷凍庫は、いつも私が買ってきた牛肉で一杯になっていました。 又、レアステーキを食べる時にはパイナップルやパパイヤなど、「タンパク質分解酵素」を含むものを同時に採り、効率よく消化吸収させること。 動物性タンパク質と同量の植物性タンパク質も採る事、最低でも同量の野菜を採る事なども併せて勧めていました。 生野菜がちょっと不足気味だったと思いますが、できる限り指示通りに食べるようにしました。 それでもレアステーキを食べて体温が上がる事を感じるようになるには2年近くかかりました。

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