「感覚訓練」はかなり独特の訓練だったと思います。 よく「気功」の訓練の第1歩として、両手を向かい合わせて掌の中心に「気の球」を作りますが、JA研究所では2人1組で向かい合って正座をし、一方が目をつぶりもう一方が相手の顔に掌を近づけます。 最初は顔に付くか付かないかの距離でないと何も感じませんが、慣れてくると1~2m離れても「圧力」のようなものを感じられるようになります。 次に掌を引いたり押し出したりしてそれを感じ取れるようにします。 3人で組めるなら立って行います。 掌を押し出すと相手が後ろに倒れるからです。 引いた場合は掌をかざした者が抱き止めます。 一般的には「気」の一種だろうと考えると思いますが、K.A先生は「集中力」と呼んでいました。 掌で3m程度離れてもできるようになったら、2人とも目を開いて、掌でやった事を「視線」でも行いました。
掌に意識を集中させて冷たくしたり熱くしたりする訓練もありました。 ある程度温度のコントロールができるようになった頃、人些細指と親指の股の部分に意識を集中させてて冷たくして針を刺したりもしました。 この部分がきちんと冷たくなっていれば、針を突き抜いても血が出ないのです。 これが上手にできるようになると、刃物などで手を切っても、出血する前にこの「止血法」を行えば、傷が深くない限りその場で止血が行えるようになります。 私は仕事で板金を扱っていましたが、素手でやっていたのでよく手を切りました。 そんなとき、この止血法で血を止めて傷口を寄せてからテープや接着剤で止めてしまえば、血が出ないので仕事を続けられましたし、傷の治りも早かったのでとても重宝しました。
「金縛り」の訓練もありました。 「緊張」と「弛緩」を毎日繰り返し、「感覚訓練」がある程度進むと、「催眠術」の導入としてよく行われている「人間ブリッジ」を自分の意志だけでできるようになりますし、人にもできるようになります。 「人間ブリッジ」は身体を反った一本の棒としてイメージしますが、床に張り付いたイメージをすれば「金縛り」になります。 「人間ブリッジ」や「金縛り」を自分の意志だけで行えるようになった頃には、「交感神経」と「副交感神経」をコントロールできるようになってきているので、自律神経失調症などはかなり改善されています。 肩凝りなどもただ揉みほぐすのではなく、1度強く緊張させてからその緊張を解き、その後揉みほぐすと緩みやすくなっています。
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